想いが解るからこそ!−にゃおん様


Illustrated by NYAON in 2005.


驍宗は手加減も、遠慮もなかった。
それは李斎の望みでもある。
李斎は剣戟の勢いが付く前に驍宗の剣を止め、
全身の力を左腕に込めて剣を盾にした。
しかし、剣を一度止めたはいいが、
さらに込められた力で剣が押し戻された。
李斎は押されるままに身体を半分回転させて、
己の剣先を驍宗の脇腹に突き立てた。

驍宗は紅の眼を見開くと、口許で笑った。
「突き刺したくらいで仙は死なぬ」
「怯む相手の剣を奪って首を落とすこともできましょう」
李斎は冷たく言い放った。
「立ちはだかる敵は我らのよく知る者達だぞ」
「躊躇えば、さらに親しい者の命を失います」
静かな李斎の視線に驍宗は目を逸らし、
剣を鞘に収めて背を向けた。

「ならば、ついてくるがいい」
李斎は目の前の背中に短く返事をした。
「死ぬなよ。国を建て直すにはそなたが必要だ」
驍宗はま立ち去り際に背を向けたま言った。
by.翠玉




<管理人の蛇足の蛇足>
テキストとイラストがワンセット持ち出し可なのですが、このイラストはテキストの続きになっているので、文章をつけてみたり・・・(冷や汗っ--;)
剣で語り合うという文句についつい・・・
駄文が読みにくいのは何となく文章が付いているなぁ、という効果のためだけなので、横スクロールをしてまで読む必要はありませんからね〜!

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