|
|
|
NO.3041 慈雨(宝玉伝説・琥珀) □投稿者/ 由里様 □投稿日/ 2006/01/03(Tue) 23:15:43 宝玉企画が立ったとき、ちょっと毛色の違う(であろう)ものを私は思いつきました。 琥珀・・・樹脂の化石。 ほかの方は、まず書かないだろうなと思う種類の宝石です。 鉱物じゃありませんし。 (でも琥珀は、金・銀・瑠璃・玻璃(水晶)・瑪瑙・珊瑚と並んで七宝のうちひとつに数えられることもあるの) しかし結局、書くのに時間のかかる私は、そのときちっとも形にならず今に至ったのでした。 ずいぶん前の話ですね。 ちなみに珠晶と利広のお話でございます。 ではどうぞ。 琥珀には海にかかわる伝説があります。 太陽神ヘリオスの息子パエトンが父にせがんで太陽の車を借りたものの、天駆ける馬を御しかねて振り落とされ、川に落ちて死に、川辺でその死を嘆いた姉妹たちヘリアデス(太陽の娘たち)の涙が琥珀になったとか。 海神ネプチューン(ポセイドン)の娘と人間の青年が恋に落ち、しかしそれを知った父神は青年を殺してしまったので娘は嘆き悲しみ、その涙が海を漂う琥珀になったとか。 夫が行方不明になった愛と豊穣の女神フレイヤ(金髪です)は、涙を流して夫を探し、その涙は地に浸み込んで金になり、海に流れて琥珀になった、とか。 伝説ではありませんが、たとえば琥珀(アンバー)は竜涎香(アンバーグリス)は、海に漂っているという出自と、香として珍重されうるという用途の類似のため、混同されていたゆえに名前が似ているのだとか、なにしろ海外では海にかかわる話が多い気がします。 しかし「琥珀」という名は、中国で付けられたものですがこれは、文中にも書いたとおり虎の魄の玉という意味。 生き物が死ぬとその身の内にあった魂魄の、魂は天に、魄は地にかえるそうですから、琥珀は地から現れるのでないとおかしい。 ま、そうしてしまうと説明がとても説明的になってしまうのが面白くなくて、やめてみました。 NO.3050 Re[1]: 慈雨(宝玉伝説・琥珀) □投稿者/ 赤狗@居候様 □投稿日/ 2006/01/13(Fri) 23:38:58 由里さんの琥珀語りだ〜vvっと年始から楽しませてもらってます。 (なのに遅かったのは、オフの所為!←いいわけ) 輝石じゃない宝玉ってのも浪漫ですね〜v 優しいけどなにかたくらんでいそうな、訳知りな利広と、才気煥発な珠晶の組み合わせって、話がどこに行くかわからないというか、縦横無尽にひろがっていきそうで、さすが御二方。息が合ってます。そんな雰囲気に琥珀が甘い香りを添えてくれているのですね〜。 琥珀の由来の不思議さが、また素敵です。法令で切り返されても、さすが卓郎君、法令たてに口説いてません?結局甘えてしまう珠晶も可愛い〜v 香りも味わいもある宝玉をありがとうございました。 画と合わせて2度美味しかったです! ・・・・・・ところで由里さん。 ほんとは閉じ込められた虫や植物の話も書きたかったでしょ〜ネ。 十二国バージョンにするため堪えたんですよね、キット。 NO.3051 こちらでははじめまして □投稿者/ 空(くう)様 □投稿日/ 2006/01/14(Sat) 22:13:13 素敵なお話、ありがとうございました。 琥珀、実は私も大好きなのです。 蓬莱での生成の過程が好きだったりします。 今から25年ぐらい前(年がばれる〜〜)ですが、 琥珀を採集(というのだろうか?)した事があるんです。 そこは、ずっと昔に森林だったところが、一度海に沈んでまた地上に隆起して現れた場所なんだそうです。よく探すと琥珀が見つかるといわれてがんばった記憶がございます。 宝石にするようなものではなく、指で簡単につぶれるような柔らかいものでしたが、とてもうれしかったのです。 以来、琥珀には特別な思いがあり、こちらのSSを読ませていただいたときもそんな思いが沸き起こりました。 ありがとうございました。 また、ぜひ読ませてくださいませ。 NO.3052 お返事です。 □投稿者/ 由里様 □投稿日/ 2006/01/15(Sun) 23:53:30 >赤狗さん 明けまして・・・というのはさすがに遅いですね。 寒中お見舞い申し上げますv 今年もどうぞよろしくお願いします。 おほほ。確かに卓郎君は供王を口説いておりますわ(笑) でもさらっと流す供王サマv だけど結局仲良しということで丸く治めてみました。 輝石でないシリーズで、珊瑚をネタにした話も書こうかと思っていたんですが、「宝」ではあれ「玉」じゃないだろうな〜と。 「閉じ込められているもの」の話は、十二国世界でもあり得べき説明を付けられなかったので、書くのは早々に諦めたのです。というかそんなに書く気もなかったというか。 私は、もしネタにするならば、動かないものよりも、動くものを使いたいようです。 植物ならば、種。根を張っているもの。伸びるもの。 虫ならば、生きて動くものを書きたいと思うのです。あるいは死にゆくのでも。 ですが・・・ 苦手な人はものすごく苦手なモノ、なんですよね? (自分は平気だから、ダメな人の、ダメなつぼがわからない) だから、そっちで「どーしたもんかなー」と思ったりしてます・・・ >空さん はじめまして、ですね。 遅筆寡作な私ですが、どうぞよろしくお願いします。 琥珀にはまだなりきらない柔らかいの、というとコーパルでしたっけ。 名前だけ知ってます。 掘ったことはないんですよね〜。 私もやってみたいです。うらやましい。 私の知ってる日本国内の産地は久慈ですが、そこでは昔、「くんのこ」と呼んで虫除けに焚いてたこともあったそうで。 豪儀な話ですよね。 琥珀を書くなら、ぜひ焚こうと思っていたのです。 焚く話がかけてよかったな、と思っていましたが、楽しんでいただけて嬉しいですv <管理人の蛇足> 恭では昔のヨーロッパのように加工していない琥珀の不法所持は許されていないのですね? しかし、規制の隙間を縫って手に入れることができると利広は教えている、と。理解できたのはここまで・・・(^^;ヾ 琥珀はとても軽く飽和食塩水に浮く比重(1.08)です。英語のアンバーは古代アラビア語アンバール「海に漂うもの」から来ていて、嵐の後によく打ち上げられていたことに由来しているようです。こういうことなら、すぐに理解するんですけどねぇ=3 また、10段階のモース硬度でも2〜2.5と爪並みに柔らかく、宝石の中でも一番でしょう。真珠や珊瑚で3.5、凜さんの書いた蛍光石は4です。ナイフ(6.5)で簡単に削れます。チタン・ナイフ(9)なら水晶でもエメラルドでも削れちゃいますがね!(笑) 樹液の化石ですから、燃やしたらいい匂いがしそうです。でも、松脂だったら確かに虫除けになるかも・・・。香料として焚いていたのはドイツなんですね。上野のスタディ・ハウスでは屑の琥珀が売っているから買ってきて焚いてみようかなv 琥珀のもう一つの特性は布でこすると静電気が発生すること。ギリシア語ではエレクトロン(elektron)、これが電気の語源になったそうな。(クイズ番組でよく聞きません?) そして、琥珀の逸話で最も豪快なのがエカテリーナ2世の総重量6トンを使った琥珀の部屋、こちらも何やらSSSができるのでは?(闇笑) 琥珀といえば虫入り琥珀! ジュラシック・パーク!←をい! というわけで、樹液が琥珀に変化するまでの期間は2000万年位、生成を考えると、常世はいつから存在しているのか、という果てしない問題になってしまいます。 昔の中国と共通する点があることを考えると、とある時代から次元が別れたとも考えられるのですが・・・ なにはともあれ、わたしは常世にも琥珀はあって欲しいデスv 玉泉に樹液を入れると、あら不思議・・・、で琥珀が出来ないかな?←をい! 妄想はまだ尽きませんが、由里さん、素敵な琥珀伝説をありがとうございます!d(o^v^o)b ▼由里さんが、わたしの理解不能な箇所を説明してくれました。 わかる方にはわかったのでしょうが、表で語った方が喜ぶ人も多いと思うのは、わたしが俗物過ぎるからなのでしょうか・・・A^^;) 私がこの部分についてどのように考えていたか。 仰るとおり、このネタは、昔ヨーロッパにあった、琥珀に関する規制を参考にしています! ただ、適当にアレンジしておりまして・・・。 私の中には、あの二人のやりとりの、裏の言葉というのがありました。 珠晶「恭において、許可なしに琥珀を浜から持ち出すのは違法よ(なんなら、恭の刑法に則って刑罰を科しましょうか?)」 利広「知ってる。でもね、あくまで私は拾得しただけ。しかも法に則り“恭国”に提出済みだ。(・・・だから罰せられるにはあたらない、そうだね?)」 珠晶「・・・口が減らないわね!」 というような感じ。 つまるところ、奏の太子は、「取得したというよりは拾得であって、所持していたのは国へ提出するまでの間だけ」だった・・・ということにしていました。 実際、拾っただけなのは本当ですから。 (そこには、何の嘘も裏もありません) |
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||