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快晴の空がその人柄を表すように、彼を送る今日の天気は見事な青空だった。 自分よりも幾ヶ月年上というだけで、殆ど悪友といってよいほどだったその男は、天帝≪大総統≫の秘密を知ってしまったから殺されてしまったというのは、後ではっきりとした。 軍人にはならなかったが、優秀な医者である妹が泣き叫んでいた。 家族の認識としては、いつもフラフラと「文章の弾丸が飛び交う戦場」を彷徨う、必ず帰ってくる次男として認識していたのだろう。ご両親の憔悴も激しかったが、何よりも蒼白の顔が痛々しかったのは、同じ軍部でも国家錬金術師として最前線で戦うことの多かった、准将の兄であろう。 この場にいない、赤い髪の国家錬金術師の少女がいないことが、いい事なのか悪いことなのか――。 『殉職して二階級特進か…』 軍人らしい無表情の顔は、更に表情がなかった。 『大佐≪ショウリュウ≫！』 金髪の小柄な中尉がおずおずと声をかけた。 そろそろ帰らないと、晴れているとはいえ冷えるという。 「いかん！雨が降ってきたな」 「雨なんか降ってないぜ？」  若い大佐の頬には、確かに一筋の雨の痕があった。 なーんつって(笑) This fanfiction is written by RYOKU in 2004.
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